本記事では、介護保険で借りることのできる福祉用具について解説していきます。
- 車いす
- 車いす付属品
- 特殊寝台
- 特殊寝台付属品
- 床ずれ防止用具
- 体位変換器
- 手すり
- スロープ
- 歩行器
- 歩行補助杖
- 認知症老人徘徊感知機器
- 移動用リフト
- 自動排泄処理装置
車いす
車いすとは、「自走式標準型車いす、普通式電動車いす又は介助用標準型車いすに限る。」と定義づけされています。
介護保険の要介護2以上の認定を受けた方のみ、介護保険での利用が可能です。
※例外給付と言って、市町村に申請をすれば、要介護2でなくても例外的に貸し出しを受けられることもできます。
利用料金は、福祉用具業者によって様々です。
1割負担の方で一か月に400円ほどで利用できます。
※病院やスーパーなどに置いてある普通の車いすの相場です。
主に、長距離の移動の助けになります。また、乗車する方の外出意欲、作業意欲を向上させる目的があります。
車いす付属品
車いす付属品とは、「クッション、電動補助装置等であって、車いすと一体的に使用されるものに限る」と定義づけされています。
1割負担の方で1か月で約200円前後で利用できます。
主に座布団をイメージされるとわかりやすいです。
特殊な座布団を敷くことで、長時間の座った姿勢を楽にします。
また、床ずれという皮膚のトラブルを未然に防ぐことができます。
こちらは、車いすをすでに所持している方で要介護2以上の方か車いすをレンタルしている要介護2以上の方が対象になります。
※例外給付があります。
特殊寝台
サイドレールが取り付けてあるもの又は取り付けることが可能なものであって、次に掲げる機能のいずれかを有するもの。
1、背部又は脚部の傾斜角度が調節できる機能
2、床板の高さが無段階に調節できる機能
と定義されています。
1割負担の方で、1か月に約500円から1000円前後で利用可能です。
こちらも、要介護2以上の方がレンタルすることができます。
※例外給付はあります。
利用者の立ち上がりの補助や起き上がりの補助に使われます。
また、介助者の身体負荷を軽減するという効果も期待できます。
一般の市販ベッドはサイドレールというベッド柵を取り付けられる箇所がない場合が多いので特殊寝台ではありません。
特殊寝台付属品
マットレス、サイドレールなどであって、特殊寝台と一体的に使用されるものに限る。
と定義づけされています。
1割負担の方で、1か月300円ほどです。
こちらも原則として、要介護2以上の方で特殊寝台を所持、レンタルを受けている方しかレンタルを受けることができません。
寝ている間の体への負担を軽減、睡眠の質向上が期待できます。
また、寝返りの支援を行い、寝ている方の活動を促す効果があります。
床ずれ防止用具
次のいずれかに該当するものに限る。
1、送風装置又は空気圧調整装置を備えた空気マット
2、水等によって減圧による体圧分散効果を持つ全身用のマット
1割負担の方で、1か月に500円から1000円ぐらいの料金です。
「床ずれ」と呼ばれる皮膚の疾患がある方の身体的負担を軽減する効果があります。
体に合うマットは、利用者の床ずれの進行具合によって変わってきます。
上記の1、におけるマットは、通称「エアーマット」と呼ばれています。
上記の2、におけるマットは、通称「静止型マット」と呼ばれています。
日本では、床ずれの進行が初期から中期の方が「静止型マット」を選択することが一般的です。
ほぼ寝たきり、寝たきりの方は「エアーマット」を選択することが一般的です。
近年、福祉先進国であるヨーロッパでは、どの状態の方でも「静止型マット」を選択するケースが
増えています。
どのマットを選択するかの基準として「OHスケール」と呼ばれるものがあります。
目視や接触によって判断できる、床ずれリスクを計測する目安です。