脊柱管狭窄症の症状と適切な福祉用具について

この記事では、脊柱管狭窄症（せきちゅうかんきょうさくしょう）の症状や

脊柱管狭窄症症の方に合う福祉用具を解説しています。

「脊柱管狭窄症ってなに？」

「脊柱管狭窄症症の具体的な症状を知りたい」

「脊柱管狭窄症の方に適合する福祉用具を知りたい」

と言われる方におすすめの記事です。

脊柱管狭窄症の症状と特徴

脊柱管狭窄症とは、骨の老化によって、神経を通す空間が

狭くなり、神経を圧迫することで起こる病気です。

脊柱管狭窄症の主な症状

・腰やお尻、ひざにかけて体の後ろ側に痛みやしびれ

・歩行中、足に鉛が入ったようにだるくなる、痛む

歩くうちに症状が強くなり、足が前に出せず、動けなくなります。

しゃがんで少し休むと症状が軽くなってまた歩けるようになります。（間欠はこう）

腰ついに症状が出た場合は、以下の３つに分類されます。

馬尾型

補講により状態が悪化する下半身やしびれ、冷感、しゃく熱感などの異常感覚

馬尾型間欠はこうが主な自覚症状です。

腰痛はあまりありません。

この痛みは腰ついを曲げることで軽減することが多いです。

神経の束である馬尾が圧迫されると以下のような症状が出てきます。

・足のしびれ

・まひ

・脱力感

・便尿がでない、我慢できない

・むずむずする感覚、チリチリする感覚

神経根型

長時間立った状態でいる、歩行時の腰ついをのばすことで

発症、悪化する下肢の痛みが自覚症状で腰痛が現れることもあります。

神経根が圧迫され、腰から足にかけてしびれや痛みの症状があります。

混合型

馬尾型と神経根型の両方の症状を持ちます。

脊柱管狭窄症の原因

先天性のものもありますが、加齢とともに椎間板や

椎間関節の変化によって狭窄を生じてくると考えられます。

先天性の狭窄症は遺伝性があります。

それ以外は年齢的な要素が強く遺伝疾患ではありません。

脊柱管狭窄症の治療法

治療として、安静を必要とします。

けい椎けん引や腰ついけん引、固定装具が使われます。

鎮痛剤やビタミンB１２などの薬による治療もあります。

痛みが強い場合は神経ブロックが行われます。

治療しても効果がない時は、入院してけい椎や腰ついの持続けん引を行います。

せき髄のまひ症状が明らかな場合は、手術療法も行われます。

脊柱管狭窄症に使用される薬一覧

リマプロストアルファデクス（販売名：オパルモン、プロレナール）

効能：脊柱管で圧迫された血流を改善することで症状の改善を行う。

副作用：ほてり、頭痛、動悸、腹痛

メコバラミン（販売名：メチコバール）

効能：手足のしびれや痛みを和らげる

副作用：吐き気

脊柱管狭窄症の症状の経過とその後

けい椎の場合

手の筋肉が萎縮、皮膚温の低下、発汗異常、手指の変形が起きます。

せき髄に圧迫が起こると下肢の症状がでて、歩行障害、便秘、排尿障害などの症状が現れます。

また、椎骨の変形によって頭蓋内に行く動脈が圧迫されると

首を曲げた時などに血行障害が起こりめまいを引き起こします。

腰ついの場合

薬物療法には限界があります。

腰痛、下肢のしびれ、排尿障害が長く続き、

薬の効果が出ない場合は手術療法に移行します。

脊柱管狭窄症の症状における留意点

・間欠はこうは閉鎖性動脈硬化症でも見られるため、見分ける必要があります。

	腰部脊柱管狭窄症	閉鎖性動脈硬化症
腰痛	あり	なし
安静時の下肢の痛み	なし	あし
歩行時の下肢の痛み	あり	あり
下肢の冷感	あり	あり
下肢のしびれ	あり（立っているときに多い）	あり
足の色調	正常	白い
足の温度	正常	冷たい
自転車の乗車	正常	下肢の痛み