関節リウマチ　症状

この記事では、慢性関節リウマチの症状や福祉用具について書いていきます。

「関節リウマチってなに？」

「関節リウマチの方に適合する福祉用具を知りたい」という方におすすめです。

関節リウマチの症状と特徴

関節リウマチの主な症状は手足をはじめ、全身の関節が腫れて痛み

特に手指がこわばったり、関節が変形したりする病気です。

また、関節以外に、皮膚や肺などの全身症状も伴う関節炎が起きます。

症状や進行の程度は人によって異なります。

関節炎に課される関節が左右対称というのも特徴です。

胸や腰の背骨は侵されません。しかし、首の背骨である頸椎は

侵されやすいです。そのため、頸部痛を生じるか、頸椎が亜脱臼を起こし

脊髄損傷になる可能性があります。

関節リウマチの症状および経過と予後

関節リウマチは波の多い病気と呼ばれています。患者の80％は良くなったり

悪くなったりを繰り返します。そうして、何年もその繰り返しの後に

関節症状が悪化していきます。（多周期憎悪型）

しかし、関節リウマチには、いくつかのタイプがあります。

・多周期寛解型

良くなる、悪くなるの周期を繰り返しながら、徐々に寛解するタイプ

※寛解とは治ってはいないが、症状がおさまること

・単周期型

2年前後で症状が全く消えてしまい、ほとんど治ったような症状になるタイプ

・その他

急速に症状が悪化し、数年で車いすの生活や寝たきりの生活になるタイプ

手術については、痛みを和らげるものや関節機能がなくなった際に行う手術があります。

・人工関節置換術

関節を人工関節に置き換える手術

・関節形成術

関節を別の体の部位で再建する手術法

・関節固定術

関節を固定し、関節の動きを他の関節で補う方法

関節リウマチの症状における留意点

・朝に手足のこわばりが強い

・肘肩関節に痛みがある場合は、面で支えることは難しい

・握りこむ動作は痛みを伴うので難しい

・頸椎や骨盤に負担をかけない

関節リウマチの症状について　Q＆A

Q　この病気の患者さんはどれくらいいますか？

A　患者数は日本全国で70～100万人とも言われ、高齢化に伴い増加傾向にあると言われています。

Q　この病気はどのような人に多いのですか？

A　発生年齢は早くて20代から発病します。

30～50代がもっともピークです。特に40代に多く発病します。

男女比は1対4と圧倒的に女性に多い病気です。最近では、高齢男性にも増加しています。

Q　この病気の原因はわかっていますか

A　完全にはわかっていません。患者さんの免疫（細菌から体を防御するシステム）に

異常があることは知られています。

遺伝子の異常か、感染した細菌の影響かあるいは両方から起こるのではないかと言われています。

免疫系が異常に活動する結果として、関節の毛細血管が増加し血管内から関節滑膜（かつまく）に

リンパ球、マクロファージなどの白血球でできています。このリンパ球やマクロファージが作る

サイトカイン（TNFα、IL－6）と呼ばれる物質の作用により、関節内に炎症が起こります。

それから、関節の内側を覆っている滑膜細胞の増殖が起こり、痛みや腫れを引き起こします。

そして、関節液が増加し、軟骨や骨の破壊が進みます。

Q　関節リウマチではどのような症状がおきますか？

A　関節リウマチでは、関節の症状と関節以外の症状があります。

関節の症状

手指、足の指、手首の関節の痛みとはれが数週間から数か月の間に徐々に起こります。

触れると熱いと感じることもあります。ひじやひざの関節にも痛みとはれが見られます。

関節の痛みは最初1つか少数の関節から始まりますが、長い間には左右の同じ部位の関節に起こります。

関節が腫れる理由は複数あります。

関節液がたまる
関節を包んでいる組織に炎症が起きる
変形によってはれに見える

関節を動かし始める時、こわばって、なんとなく動かしにくく、使っているうちにだんだんと楽に

動かせるようになります。

朝、起きた時にもっとも強く感じられるので「朝のこわばり」と呼ばれます。

昼寝や長い時間いすに座っているなど関節を長く動かさないでいる後もこわばりがみられます。

関節リウマチは朝のこわばりが強いほど病気が活動的であると言われていました。

関節痛は、よくなったり悪くなったりを繰り返しながら慢性の経過をたどります。

しかし、数か月で完全に治る方もいます。

症状は天候に左右されることが多いと言われています。

温かく晴れた天気が続くときは、症状は軽いことが多いです。

天気が崩れだす前や雨の日、寒い日には痛みが強くなります。

夏でもエアコンの冷房の風が関節部分にあたると痛みが強くなります。

寝具の位置は冷風が直接あたらないところに設置してください。

病気が進行すると、関節の骨や軟骨が破壊されて、関節の変形が起こり、関節を動かせる範囲が

狭くなります。

手指が小指に曲がる尺側偏位（しゃくそくへんい）や足の親指が外側に曲がる外反母趾、ひじやひざが

十分に伸ばせない屈曲拘縮などが見られます。

頭を支えているくびの関節が侵されてずれやすくなると後頭部が痛んだり

手の力が入りにくくなったりします。

関節以外の症状

疲れやすさ
脱力感
体重減少
食欲低下
胸に水がたまる
肺の下に肺線維症が見られる
涙やよだれが出にくくなるシェーグレン症候群

ひじの外側や後頭部、腰骨の上など圧力が加わりやすいところにしこりを生じることがあります。

関節リウマチの症状
手指、足、手首の痛みが
数週間から数ヶ月の間に起こります

関節の痛み最初１つか少数から
始まります
左右の同じ部位に起こるように
なります

天候によって左右されます
晴れの日は症状が軽い
雨の日や寒い日は痛みが強くなります

冷房が直接関節に当たると痛くなります#介護

— ショウゴ→福祉、介護情報発信中 (@syougo242) July 23, 2019